災救隊 ~九州北部豪雨出動報告~

九州北部豪雨出動

7月3日から4日にかけて、大分県で豪雨による災害が起きました。災害救援ひのきしん隊(以下災救隊)福岡教区隊では、その対策を大分教区隊と相談し、まずは大分県日田市へ視察に行く話しが固まりつつあるころ、10日ごろからまた豪雨のおそれがある、と避難勧告が発令し、視察どころか出動中の大分教区隊でさえ作業を中断する事態となりました。そして11日から14日の間に考えられないような豪雨が大分だけでなく、福岡、熊本にも降り続けました。

凄まじい勢いで降り注いだ雨もひと通り止みかけた14日、各地から被害の報告が入ってくるようになり、15日朝、災救隊本部より「熊本県阿蘇市への出動を考えてくれ」との一報がありました。しかしその後になって福岡県南部地域が大変なことになっていると報告が入り、さっそく柳川市、八女市へと視察に行くと、今まで見たこともないような豪雨による被害が出ていました。さっそく教務支庁へ戻り、話し合いを重ね、福岡、熊本へと2班に分かれて出動いたしました。

15日より八女市内へ南部ブロック有志隊が出動、19日には柳川市内の城島分教会へ南部ブロック長以下10名が出動しました。また、19日から23日まで、ボランティアがほとんど入っていない八女市星野村へ隊長以下延べ68名が作業に当たりました。重機4台、ダンプ2台(4t車1台・2t車1台)で土砂除去作業に当たりましたが、困難を窮める中、21日には佐賀教区隊が熊本出動の帰りに星野村へと合流してくださり、なんとか予定の作業を終えることができました。

災救隊本部より要請があった熊本県阿蘇市へは、17日から23日まで、前半隊・後半隊に分かれて20名ずつが出動。重機2台に4tダンプやチェーンソーなどを持ち込み、国道や県道の流木や土砂の除去作業を行い、熱中症に注意をしながらも予定していた作業を終えさせていただきました。

そんな中、23日午後7時より、福岡県庁災害対策室にて福岡県災害ボランティア連絡会幹事会が消防防災課課長、係長出席の中開かれ、今後の対策が話し合われることになり、八女市の星野村、黒木町へボランティア連絡会も力を入れて出動していくことが決定されました。また、青年会議所、社会福祉協議会を中心に八女市内から山間部へのボランティアバスの運行計画を立て、各ボランティアへ参加を促してもらい、私たち福岡教区隊も引き続き重機などを使って道や田畑の土砂除去作業に当たることになり、26日、27日にも星野村へ延べ17名が出動し、作業をさせていただきました。

黒木町笠原地区(市街地よりさらに山間部の地域)へのボランティア派遣については、県からも各方面に声をかけてほしいと青年会議所から提案され、私たちも29日、現地へと視察をさせていただきました。また、28日、29日には、とある銀行が社員の中からボランティアを募り、延べ110名の方が大型バスで駆け付けられました。

現地ボランティアのお世話している方は、「村を捨てている人が多くなっているので、災救隊やボランティアの方々にもぜひ協力していただきたい」と話され、区長さんにもあいさつをさせていただいた折りに、再度出動を相談されましたので、今後も教区にて災害対策会議を重ね、対応させていただきたいと思っています。

作業の依頼は多くありますが、まだまだ混乱しているところや行政と地域の話し合いがついていないところもあり、まだ時間がかかるとは思いますが、ひのきしん精神を忘れずにこれからも実働していきたいと思っております。
(報告 災救隊長 崎田 正一郎)