教区祭事委員会主催による雅楽講習会が6月30日、7月1日の2日間、合宿にて開催されました。
おつとめの祭儀式、教内の結婚式や葬儀にも必ず奏でられ、すでに天理文化と確立されている雅楽。講習会開催に先立ち、雅楽の重要性、楽人育成の必要性をご理解いただくため、各支部への巡回を行い、教区としては十数年ぶりの開催となりました。
当日は、楽器を初めてさわる初心者から、かなりの経験ある方までの16名が受講。まず開講式にて、教区雅楽連盟顧問・毛利信行先生が雅楽の歴史から、お道にとっての雅楽の位置付けなどを解説。特に、「今まで楽人で主力だった方が教会長になって、雅楽奉仕ができなくなってきている現状。ぜひ若手で奉仕できるよう、育成は急務」と、楽人の高齢化に受講者の力が必要と訴えられました。
その後、各管に分かれての練習。講師は、龍笛:松村純、篳篥:村田雅利、鳳笙:古賀博隆、江里道孝の各先生方。技術の高い講師陣に受講生も熱心に取り組み、中身の濃い練習となりました。今回の大きな特色は、習得のために、まず本物の音を聴いていただくことに力点。 午後練習の冒頭、フルオーケストラ(琵琶のみ入らず)で、講師の模範演奏。練習集大成である御供演奏に向かってイメージしていただきました。夜には、横笛奏者名取、藤舎先生を招聘。その音色と技術に受講者も驚嘆。2日目昼には、毛利先生がこれぞ“篳篥”という音色を披露。最後に、受講者のみの御供演奏を行いました。
閉講式にて、毛利先生より「短時間にもかかわらず素晴らしい演奏ができるようになった。とにかく、いい音色は素より、自分が演奏したものを録音して聴くと上達する」と総評。続いて、崎田祭事部主任より「より良い月次祭を勤めるには、雅楽の勉強は大変有効。指揮者がいない、気配を合わせる第六感を養う大切さ」など、個のレベルアップはおつとめの向上につながると挨拶。受講者からは「今回のような講習会を待っていた」「大変満足だった」と、巡回で強調した通り「他教区にはない、参加しないと損だと思える」充実した内容となりました。
最後に「講習会の毎年の開催と、教区では毎週日曜日夜7時から、教務支庁にて雅楽練習会を行っている」との案内をして、講習会を閉じました。