災救隊 ~平成29年7月九州北部豪雨~ 報告

災害救援ひのきしん隊 福岡教区隊レポート

線状降水帯の影響で7月5日から6日にかけて降った集中豪雨は、福岡県、大分県を中心に九州北部で甚大な被害をもたらした。特に朝倉市では、1時間の最多雨量129,5ミリ。山間部では9時間の降水量が778ミリを記録した。これは、平成25年伊豆大島で大きな被害を出した時に匹敵する雨量である。
災救隊福岡教区隊(能美義郎隊長)では、来福した災救隊本部長とともに被災地域の現地視察を行い、朝倉市長と面会、出動の要請を受けた。11日には結隊式を行い早速、南朝倉分教会、浮羽分教会に出動。床下、敷地内の泥出しを行った。
ひのきしん現場は教会、布教所、信者宅など教内関係の各所をはじめ、これまでの県、社協、ボランティア連絡会などで培った信頼関係から、ボランティアセンターより「○特(まるとく)」として、一般のボランティアが入れないニーズを受けて行った。特に被害のひどかった朝倉市山田地区では、住宅に巻き付くように流れ込んだ流木を撤去。なかなか住居内に入れず貴重品などにも手をつけられなかった住民の方に大いに喜んでいただいた。自動車が流されるなどの被害を受けた信者宅でも、敷地内より泥を搬出する作業などを行った。南朝倉分教会近くにある大福幼稚園でも土砂の搬出を行い、園長先生から御礼の言葉をいただいた。
また、12日から28日まで朝倉市の要請を受けて、朝倉市杷木地区2カ所で1日9時間の給水活動を行った。おぢばより給水車をお借りし、毎日朝倉市内の持丸浄水場で2台分、1500リットルの水をもらい受け、高速道路で搬送。高齢者も多く、自宅まで運ばせてもらうこともしばしばあった。浄水場が被災した同地区では、一部地域で断水が続き、延べ72,000リットルを給水し、多くの市民に喜んでいただいた。
19日からは、朝倉市寒水(そうず)地区に出動。全員が避難し、自衛隊が行方不明者を捜索する中、区長代理の依頼を受けて、土砂の撤去を行っている。この地区は特に被害が甚大で、ほとんどの家が土砂で埋まっている状況。まず、建物外の土砂を撤去。住居内に入って、生活物資が少しでも取れるよう、作業を進めています。
8月6日より本部隊の出動が決定し、これから全教が一手一つとなって、復旧活動を展開することとなる。                            (報告 災救隊世話班)

 

◆この度の九州北部豪雨で被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。
7月9日、災救隊田中本部長と中川副本部長による現地視察の際同行させていただき、朝倉市長をはじめ関係各位と面談しました。私は、17時からの教区災害対策会議を前に、久喜宮小学校避難所に立ち寄りました。というのも教区内で「炊き出しをしたらどうか」との話が持ち上がり、早速教区長の了解を得て、都合事務局長に会い、炊き出しの申し出をすると、「ぜひお願いしたい」とのことでした。会議では少しでも早く被災された方々のたすけになりたいと議事は進められ、11日より災救隊出動、13日よりブロックごとに炊き出し現場に入ることになりました。教区婦人会に、避難所炊き出しひのきしんと、朝倉大教会炊事ひのきしんの、2カ所を打ち出したところ、大勢の方にご協力とご理解をいただき誠にありがとうございます。
炊き出しひのきしんは初めてのことで、準備の時間も限られ、また避難所の状況が刻一刻と変化したこともあり、ひのきしん内容、人数、場所、期間などが定まらず、皆様にいろいろと困惑させてしまいましたことを心よりお詫び申し上げます。また、給水ひのきしんもブロックごとに急遽募集し7月21日より水道復旧の28日までおつとめいただきました。
また、朝倉大教会の皆様方には大変な中、宿営、炊事等お世話取りをいただき、誠にありがとうございます。
この度のひのきしんはいい経験になりました。またいつか今回のような事態が無いとも限りません。各ブロックが人数募集、実動されたことが、次の動きにつながることを信じております。まだまだ復旧には程遠い状況、今後とも災害救援活動にお力添え賜りますようよろしくお願い申し上げます。

(主事長 石井弘樹)

 

◆平成29年7月 九州北部豪雨
◯ 災害救援ひのきしん隊 福岡教区隊 延べ494名(7/31現在)
◯ 婦人会ひのきしん 久喜宮小学校 炊き出しひのきしん 延べ 50名
◯ 婦人会ひのきしん 朝倉大教会  炊事ひのきしん   延べ149名